理容師の髪をカットして整える

理容師の仕事をまとめるとお客様の髪をカウンセリングで聞いた髪型にカットする仕事です。

理容室は主に男性のお客様が多くご来店されますのでメンズカットが仕事内容として多くなります。髪型はファッションやライフスタイルに深く関係があります。流行りの髪型などもあり、最近はセンターパートや7:3のスタイルなど芸能人やスポーツ選手など流行の髪型も勉強しなければなりません。

サービス業接客業なのでカット以外にカウンセリングの時のコミュニケーション力も問われる仕事です。お客様から好みの髪型を聞き、似合う髪型を提案する、そして接客マナーも大切にして居心地の良いサロン空間を提供します。

施術工程

カット以外にもカラーリングやパーマ、ストレート、縮毛矯正など髪型を変える技術が求められます。

お客様の変わりたい気持ちや、日々のスタイリングの不満などをカット以外の技術で解消していきます。

カラー

カラーは大きく分けてファッション染めと白髪染めがあります。

おしゃれ染めはハイトーンになながら発色の良い色を楽しめるのに対し白髪染めは30代から生えてくる白髪を濃い染料で目立たなくさせるカラーです。どちらも理容室の特殊技術では一番の人気メニューになっています。女性の20歳以上のカラーリング率は80%を超えています。

 

パーマ

パーマはコールドパーマ、デジタルパーマ、エアウェーブ、アイロンパーマなど多様化しています。

昔はパーマ屋さんは美容師というイメージで、理容師はアイパーやパンチパーマなどのイメージでしたが、器具や技術の進歩で髪に痛みの少ないパーマが開発されています。

現在は自宅用のコテ(アイロン)でお客様自身が巻いてスタイリングするのが一般的になりパーマ比率が落ちていますが、まだまだ人気のメニューです。

 

ストレート縮毛矯正

男性の縮毛矯正は部分的にかけるのが多いです。

縮毛矯正も昔のドストレートからナチュラルな真っすぐになるように薬剤が進化、改良されて自然な髪のような質感になります。

縮毛矯正も自宅用のストレートアイロンで自宅で伸ばすお客様が増えてきたのですが、強い髪のクセの人は定期的に縮毛矯正をかけます。

リュミエリーナ ヘアビューロン ストレートなど自宅用の高級ストレートアイロン市場もおススメです。

 

 

髪を整える以外にもある理容師の様々なメニュー

理容室に求めるお客様の要望は多様化しています。

カットやカラーリングなどの髪の毛に対する施術メニュー以外にもリラクゼーションを求めるお客様のニーズが増えてきています。

サロンに来店した時だけではなく一年を通してストレスのないヘアライフを楽しめるようなメニューが増えています。

 

ヘッドスパ

ヘッドスパは頭皮環境を整え、リラックスできるメニューの代表です。

理容師のやるヘッドスパは自宅では出来ない頭皮のケアや健康な髪が生えてくる手助けをしてくれるメニューです。

クレンジングや頭皮マッサージなどで、頭皮の疲れを取りながら、日頃疲れているお客様のリラックスを提供することで人気の出た施術です。ヘッドスパ専門店などもあるので現代社会の疲れを取る付加価値メニューのサロンは増えています。

 

シェービング

顔そりは理容師しかできないメニューです。

カミソリを使用しシェービングをする理容室の人気メニューです。

メンズの顔そりは自宅でも出来る分、サロンでするシェービングは優越感とリラクゼーションの両方を味わえるのが魅力です。

女性のレディースシェービングも床屋さんでしかできない女性に人気の技術です。

レディースシェービングは顔のうぶ毛を剃るものから、ブライダルシェービングなどの襟やデコルテ、腕などのムダ毛を剃るものまであります。

 

 

エステ

シェービングなどと一緒にされることが多いエステ。

レディースシェービングとエステの相性がよくレディースシェービングと一緒にエステやマッサージ、パックまでフェイシャルマッサージを提供している理容室があります。

エステまでメニュー化しているサロンは女性理容師が活躍していることが多いです。

 

レセプション

レセプションは受付や予約管理などカット以外にお店の管理をする仕事です。

レセプション自体に理容師免許は必要ありません。大型店などに多い仕事内容です。理容室でレセプションを単独で置いているサロンは少ないですが、理容室が円滑に営業できるように必要な仕事の一つです。

 

 

理容師と美容師の違い

カミソリを使用してシェービングかできるか

理容師といえば顔そりというぐらいカミソリを使用したシェービングは理容師しか出来ない技術で美容師には出来ません。

シェービングの習得は難しく、お客様に満足していただける顔そりはたくさんの練習が必要です。

 

理容師法美容師法で決まっている

理容師と美容師の違いは理容師法、美容師法の違いといっても過言ではありません。

関係法規で行える技術理容師が顔そりなど。美容師が着付け、マツエク、メイク、ブライダルなど。

古くからある法律で理容専門学校でも関係法規を学びます。

 

規制緩和が進んでいる

理容師法、美容師法の規制緩和が進んでいます。

パーマが理容師、美容師ともに施術できるようになったり、美容室でメンズカットが出来る用のなったりと、お互いの技術の範囲が広くなり提供できるメニューが増えています。

法律とお客様のニーズがミスマッチになり関係する厚生労働省が規制緩和を進めているのが実態です。

 

理容師の歴史

理容師の歴史は古代、理容は古代エジプトから始まっています。

ギリシャ時代にヨーロッパで理容業が始まり欧米から日本に伝来した職業です。当時の理容師は外科医の仕事も兼ねていました。

サインポールは理容室ならではですがその赤、白、青、の色は赤が動脈、白が包帯、青が静脈と外科医時代の名残ともいえる説があります。

日本では江戸時代以降のちょんまげがなくなってから髪型にバリエーションふえ理容師として現代に近い働き方が一般的になってきました。

 

理容室と美容室の違い

理容室と美容室は理容椅子とシャンプー台の違いあります。

理容室は顔そりがあるので施術をする理容椅子はリクライニングが出来る専用の椅子を使用しています。

理容椅子は高級なものが多く、カットの後にその椅子でリクライニングしてシェービングを行えるよう作られています。美容室にはないカットチェアです。

また、シャンプーの仕方も差があり、理容室は前流しでシャンプーするスタイルが一般的でした。

美容室は独立したシャンプーエリアがありお客さまが移動してもらいシャンプーします。後ろ流しのバックシャンプー、サイドシャンプーが一般的です。

理容室はお客様の施術中の移動なくその理容椅子で最初から最後まで完結できるのが違いです。

 

 

管理理容師とは

管理理容師とは何か

管理理容師とは理容室に2人以上理容師が働くときに管理理容師の資格を持った理容師を置くことと理容師法で決まっています。

独立などをしてスタッフを雇うときにオーナースタイリストが必要な免許です。サロンの衛生状態を管理するという意味で管理理容師。

切った髪を清潔に管理。処理したり、道具であるハサミや直接肌に触れるカミソリなど衛生状態を管理しなければお客様に迷惑となる可能性があるからです。

不特定多数の人が出入りする理容室では道具以外に空調、備品など管理が多いため理容師免許の他に管理理容師の資格が別であります。

ただ、一人で独立して、サロンに常時同じスタイリスト一人で仕事をしている場合は特例として必要ないことになっています。

 

管理理容師になるには

管理理容師になるには条件がいくつかあります。

  • ・理容師免許を取得していること
  • ・理容業務を3年以上経験していること
  • ・資格認定講習を受けるとこ

この3つです。

実際の理容室、床屋さんで3年以上働かないと講習が受けれません。

3年というとちょうどジュニアスタイリストぐらいだとおもいます。平日講習があるので働いているサロンに相談して営業中に受けることが出来るとスムーズです。

 

 

指定認定講習はこんな感じ

管理理容師の資格を取るために行かなければならない資格認定講習は平日にあります。

 すべて座学で

  • ・理容所の衛生管理
  • ・公衆衛生

を重点的に学びます。

最後にテストがあり資格取得となるのですが、難易度はそんなに難しくありません。

岩澤も行きましたが、勤めているときの平日に行くことができたのでラッキーでした。受講生は20代が圧倒的に多く、講習中は結構寝ている人がいるので、まったりとした雰囲気の講習でした。

理容室の独立を将来考えている人は必須の資格です。

早めに取っておくことをオススメします。

 

 

 

 

福祉に貢献するケア理容師

理容師の社会貢献

2018年日本では高齢化社会を迎えています。高齢化社会の中でも高齢者や障害のある人でも積極的に社会に出たり外出して元気に生活しようという行動や考えが定着しつつあります。

しかし、高齢者の中には病気や手術後に障害を負ったり介助が必要となったりする場合があります。

そこで理容師という立場から、こうした社会の流れやニーズに応え、社会貢献をしていくという制度として「ケア理容師」が誕生しました。あまり聞きなれないケア理容師、そのケア理容師の詳しい内容について理容師の立場から説明していきたいと思います。

 

ケア理容師とは

ケア理容師とは障害のある方や高齢者の方に理容と福祉の両方の視点から技術、施術サービスを提供する技術者の事を言います。理容師の技術スキルの外に福祉ののスキルも取得することによってお客様の身体的な状況に関わらず幅広い人に施術サービスを提供することが可能となります。今後の超高齢化社会を迎える日本と理容業界の成長、発展を考えたときにこの取り組みはニーズがあるとともにお客様にも満足度が上がるとしてケア理容師の資格習得をすすめる理容室も多くなりました。

実際車いすのお客様がご来店された時も出来る技術に限定性があったり、車いすの扱いに理容師自体が慣れていなかったりという現場の実情もあります。障害のあるお客様が理容室にご来店されたときはサポートの方がいないと施術や対応が難しい場合もあります。その状況を打破するためにケア理容師の育成が業界にとっても重要なものなのです。

 

ケア理容師になるためには

ヘア理容師になるには認定制度があり、研修を受講し修了資格を取得します。ケア理容師は全理連(全国理容生活衛生同業組合連合会)が研修会の運営と認定授与などを管轄しています。

ここで注意しなければならないのはケア理容師になるには理容師免許を取得していることが前提になります。まだ取得していない通信の理容専門学生や国家試験にまだ受かっていないサロンのアシスタントなどはケア理容師の認定は受けれません。

全理連に加盟している理容室で働いている理容師で免許を取得している人はケア理容師の研修が受けれるです。ケア理容師になれば一般的な理容室で働くことはもちろん、老人ホームや在宅訪問、病院等の出張などで業務、施術が出来るようになります。スタイリストとして理容師として仕事の幅が広くなり、ニーズの増えていくケア理容師は理容師になったら必須の資格になっています。

 

 

理容師の現状と将来性

理容師の数は時代とともに減少している

理容師の人数は減っています。理容室の減少もあってなりても減っているのが現状です。

理容師は理容師免許という国家資格を持つことで初めて働ける職業です。しかし現在では男性が美容室を利用する時代、サービスや髪型、スタイルなどをニーズに合わせて変えていかなければ集客は出来ません。少子高齢化の流れもあってお客様の分母も少なくなってているのもあります。

理容師の数も1970年代がピークで約27万人いたのですが今はずっと減少しています。寂しいことですが今後も理容室や理容師の需要は少しずつ減っていくのはしょうがない流れのような気がします。ただ、男性特有のリラクゼーションを強くアピールできるカミソリを使った顔そりやシェービングなどニッチな戦略で高級な床屋理容室を経営しているサロンも東京にあります。この経営がヒントになるのではないでしょうか。レディースシェービングやブライダルシェービングなどシェービングに特化したサロンも都内にたくさんありますので理容師がなくなることはないでしょう。

 

若い理容師を求めるサロンが増えている

理容業界はオーナーが50代60代の理容室が半分以上ある世代交代の出来ていない業界でもあります。若い人は美容師を志す人が多いため若い理容師のなり手はとても貴重な人材で完全な売り手市場です。手に職を求める若い人はチャンスがあります。跡取りを探すオーナー理容師がいたり、オーナー理容師が店を閉めて居抜き物件として若い理容師経営者に安く賃貸する試みもあります。

美容室の陰に隠れがちな理容室、ニッチなマーケットな分、他とかぶらないようなサービスを提供していければ一つの駅には絶対必要なサロンです。

若くても独立など夢のある職業として目指す価値はあります。

 

カット専門店が増えている

QBハウスのようなカット専門店や低価格の床屋さん、カット専門店が増えています。カット専門店で働く人は理容師、美容師がいます。カット専門店は町の理容室や床屋さんなどと違い、カットだけをする事で早く安くカットできるのが魅力です。

確かに時間のないお客様もいらっしゃるのでそこにはニーズがあり東証一部上場企業企業として業界内でも勢いがあります。カットのみを提供するので理容師や美容師は体力的に大変だと思います。ただシャンプーなどがないので手荒れのリスクは少なく、手荒れをしてしまいカット専門店で働いている理容師も聞きます。

 

おしゃれbarberブームが来ている

この5年で理容室のイメージが変わってきています。それは30代の経営するおしゃれ理容室(レトロバーバー)サロンが流行とともにたくさん独立出店していることです。

最近のメンズカットのデザインは多様化していますがその一つにパートを入れて分けるスタイルが流行っていてスタンダードになりつつあります。SNSやインスタグラムで海外のフェードカットの流行もありお店デザインがアメリカンテイストの床屋が増えてきています。

美容室ではなかなか出来ない店舗デザインで女性客をターゲットにするのではなく、メンズオンリーサロンとしてエッジをきかせて男性の男性のためのサービスや空間デザインを作る若手オーナーが多くなっています。

一般に理容師は30代で独立、自分のサロンを作るのが流れですが、大きい理容室を作るというよりかは理容師が2~4人の小規模サロンで、オーナーの好きなテイストのサロン空間を作り、それをSNSなどで発信、集客してサロンワークをしている若手理容師が目立ちます。

若手の独立は業界にとっていい話で、理容師になりたいという見習いやアシスタントの受け皿として雇用が出来るサロンが増えると理容業界も発展、力も強くなり、ますますお客様に還元できるサービスの開発が出来ると思います。

 

 

 

理容師法とは

理容師法とは何か

理容師法とは理容師の関わる全般の仕事内容や資格、管理理容師の資格、仕事内容などに関して規定した法律の事をいいます。昭和23年に施行された法律で昔から理容師の仕事があった事を物語っています。理容師法を勉強するのは理容専門学校時代ですが、理容師法の改正や規制緩和など時代に合わせて変わっている法律です。

第一に「理容師とは、理容を業とする者」、「理容所とは理容の業を行うために設けられた施設」と書いてあります。また理容師になるには「理容師試験を受けて厚生労働省の免許を受ける必要があること」も理容師法に定められています。

衛生管理にも重点を置いて理容師法は書かれており切った髪の毛の処理やカミソリなどの刃物の消毒法など多岐にわたります。衛生管理も専門学校の必須カリキュラムで理容師のたまごさんたちは時間をかけて学んでいきます。

 

 

 

理容師法と美容師法の規制緩和

 

 

理容師法、美容師法によって仕事内容が決まっているんです。理容師と美容師はお客様の髪の毛を切る仕事というと一緒です。その一緒の仕事で理容師法と美容師法が分かれているのでどっちの仕事なのかという問題が出てきます。

パーマやまつ毛エクステ、着付けやシェービング、などすみわけが難しくなってきているのが現代社会とマッチしていないのではないかと議論になります。

理容師法と美容師法を見てみると

 

理容師法

第一条の二 この法律で理容とは、頭髪の刈込、顔そり等の方法により、容姿を整えることをいう。

引用 理容師法

 

美容師法

第二条 この法律で「美容」とは、パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすることをいう。

引用 美容師法

 簡単に説明すると

  • ・理容師はカットとカミソリを使った顔そり(髭剃りシェービング)が基本の仕事ですよ。
  • ・美容師はパーマ(パーマに関するカット)、まとめ髪、化粧が基本の仕事ですよ。

 

というのが厚生労働省が決めた理容師法、美容師法です。

どっちも髪を切る仕事がメインで仕事をしているのに法律が違うから理容師、美容師って分かれちゃってるんです。

議論が出るたびに規制緩和をしてパーマが理容師美容師どちらでも可能ですや、メンズカットも美容室でも大丈夫ですなど時代に合わせて変化を続けています。

 

 

理容師美容師、どっちも取得するダブルライセンスも簡単に

理容師免許、美容師免許、両方取得するダブルライセンスも昔より取得が簡単に簡潔になりました。今まで二つ目に取る免許も3年かかっていたところを1.5年に短縮して取りやすくなっています。

理容師として専門学校で学ぶカリキュラムと美容師として専門学校で学ぶカリキュラムの重複部分が省略されて必要な部分だけのカリキュラムになったからです。

2018年からダブルライセンス短縮カリキュラムで規制緩和の新しい法律が使われるのでこれから両方取るというダブルライセンスのスタイリストは増えていくでしょう。 12/10