理容師への転職を成功させるコツ

理容師への転職を考えている方はいます。

しかしよく調べると理容師としての資格が必要だったり、他業種から理容師への転職を考えている人の中には本当に理容師へ転職できるのかと不安を感じる、考えてしまう方が多いですよね。

そんな悩みを解消するために理容師への転職を成功させるためのポイントや注意点を現役理容師目線で詳しく解説させていただきます。

 

 

美容師ではなくなぜ理容師なのか

髪を切る仕事が出来るのは理容師と美容師です。

ではなぜ美容師でなく理容師の転職をオススメするのか。

その理由はいくつかあります。

 

男性理容師でも女性理容師でも年をとっても長く仕事ができるメリットがあります。

美容室は華やかでご来店される客層も若い女性も多です。30代40代になって20代の女性の接客やサービスはライフスタイルなどの違いもあり難しくなってきます。

その分理容室のメインターゲットは男性メンズ客です。日頃の会社の疲れから癒しを求める男性の30代40代のお客様は求めるものが違います。常に流行最先端を表現しなくてもいいのです。

リラクセーションに特化したサロンを作ることで男性理容師も女性理容師も働ける理容室が出来、長く勤めることが可能になります。

美容師からの転職が多いのはこの理由が多いです。

 

 

規制緩和で美容師、理容師の仕事内容にボーダーがなくなってきている

理容師法、美容師法という法律でそれぞれの出来る業務内容が決まっています。

その理容師法美容師法は近年の規制緩和で差別化していた仕事内容がどちらも出来るように規制緩和されています。

そのため美容室がメンズカットをしたり、理容室(床屋)がパーマをしたりと理容師目線でも法律で出来る技術の幅が広がっています。(カミソリを使うシェービング顔そりなどはずっと理容師しかできない技術です)

ようは理容師でも女性のカットが出来ますし、学べるという事です。

免許も両方取得するダブルライセンスが2018年から取りやすくなりました。重複しているカリキュラムを省き二つ目の資格が3年から1.5年に短縮されたのはますますボーダレス化が進んでいくことになる決定です。

業界にいても理容師美容師の差は規制緩和でなくなってきていると感じます。

 

 

 

理容室の経営は安定している

理容室の経営は美容室と比べ安定しています。

その理由は男性客の定着率の高さです。

メンズのお客様は一度決めた理容室に長く通う傾向があります。リラックス、リラクゼーションを求める男性客としてはいつものサロンで気を遣わずリラックスしながら髪を整えてもらいたいというニーズを持っています。

毎回違うサロンに行ってしまうとそのサロンで自分の髪型の注文や相性のいいか悪いかわからないスタイリストとコミュニケーション取らなければなりません。

そのストレスがない行きつけのサロンに通いたがるのです。

そのため新規集客のリスクが少なく理容室の経営は安定しているといえます。

 

逆に美容室は変わりたい、キレイになりたいニーズを持っている女性がターゲットなので売れる美容室はとても繁盛店になり、売れない美容室は閉店してしまう難しいマーケットなのです。

 

 

日本で理容師にしかできないカミソリでのシェービングはリラクゼーションの武器になる

カミソリを使った顔剃りは日本で唯一理容師にしか出来ない技術です。

シェービングのサービス需要は自宅で顔剃りができるようになった現代でもなくなることのないサービスです。

女性に対するレディースシェービングやブライダルシェービングも美容室との差別化としてのシェービングは理容師ならではの技術です

 

 

 

資格なしでも理容師へ転職できる?

理容師の資格を持っていなくても理容師へ転職する事は出来ます。ただ、お客様に接する技術を提供する場合は必ず理容師免許が必要になります。そのため最初は鏡磨きや掃除、自主シャンプー練習などで自分の技術を上げる必要があります。それと同時に理容専門学校に通い理容師免許を取得しなければなりません。

専門学校の通い方は3種類あって昼間過程、通信課程、夜間課程です。

働きながらのスタッフは通信課程で通うのが一般的です。

専門学校の卒業と国家試験の合格、この2つをクリアして初めて理容師となれます。

卒業ができたとしても国家試験の実技試験と筆記試験にパスしなければ無資格のまま働くことになり罰せられますので国家試験の合格も必須です。

未経験の方や無資格の方にはハードルが高めですが、一度取ってしまえば、一生ものですので資格に守られている業界といえます。

メリットデメリットを考え、働くと決めたら専門学校に通いながら働けるサポートのある理容室を選ぶことをオススメします。

 

 

 

異業種から理容師へ転職する場合

異業種から理容師へ転職する場合、知り合いや家族が理容師、美容師で一緒に働くためになりたいと志す人が多いです。

例えば、サラリーマンをやっていたけど、結局肌に合わず実家の理容室を継ぐために理容師への転職をする。結婚した相手が美容師で将来一緒にサロンを経営するため理容師への転職を決めた。など志望動機は明確な方が多いです。また通っていた理容室のスタイリストに憧れて自分もヘアデザインを考えたいなど志望動機はいろいろあります。

接客業という事もあって人を楽しませることが好きな方が理容師美容師への転職を考える方もいらっしゃいます。

いずれにしても資格のない状態からのスタートになるので、理容室で働きながら理容専門学校に通えるサロンを探して転職活動をするのが必須です。

働きながら理容美容専門学校の通信制に通えるサロンはすべてではありませんので注意が必要です。前職の経験を生かした面接、志望動機など自分をアピールして理容師を目指すのがイイです

 

美容師から理容師への転職をする場合

美容師から理容師への転職をする場合、美容室での客層や雰囲気が合わない方が志す人が多いです。

美容師から理容師への転職はダブルライセンスという形で理容師の免許を取り直す必要があります。

しかし今は理容師法美容師法の規制緩和でダブルライセンスという二つ目の免許は取りやすくなっています。昔は3年かかっていた期間が1.5年と半分になりました。(通信過程の場合)

特に重なっているカリキュラムの縮小でダブルライセンスは取得しやすい状況が出来ています。いまがチャンスだと思います。

法律こそ違いますが、業態はほぼ一緒なので美容室から理容室へ転職をしても違和感なく働けるので、職場に馴染むのはとても早いです。

逆に美容室での経験は理容室でも生かせるスキルが多いので面接や志望動機などアピールしやすく理容師になりやすい状況があります。

 

 

3年以内で理容室を離職、変えようと考えている場合

前理容室を3年以内に変えようとする理容師は少なくありません。業界でも3年の壁といい、3年で理容師を辞める、理容室を変えるスタッフが多かったです。

理容室での3年はアシスタントからスタイリストに昇格する下積み時代の3年を意味します。その下積みを嫌で離職してしまう理容師が多いのです。アシスタント時の練習方法や師弟関係、労働時間(拘束時間)などは理容室でかなり違いますので、入ってみたらとても大変だった。など理想と現実のギャップが出てきてしまいます。

逆にその3年をすぎて自分の担当するお客様が増えたスタイリストはやりがいを感じやすくそのサロンに定着していく確率が上がっていきます。

三年以内に離職した退職理由がそのサロンの待遇や練習環境など面接に行くサロンのオーナーと意見、考えが一致すれば3年以内の離職のマイナスポイントもさほど気にする事もありません。面接時に正直に退職理由と志望動機、熱意を伝えるのが一番のコツです。

 

30代をこえて理容師に転職する場合

30代で理容師への転職をする事は簡単ではありません。もちろん20代の転職と意味が変わってきますがまだまだ遅くはありません。

理容師は技術職なので、技術を学ぶ点からすると20代の理容師と比べるとハンデがありますが、技術の理解度や人生の経験値など20代のスタイリストとは違う人としての経験で接客にもプラスに生きてくると思います。

30代での理容師の転職は覚悟がひつようですが、その覚悟が面接時に志望動機として面接官に伝わればメリットとしてとらえてくれるサロンもあると思います。

専門学校も通いながらなので時間と給料面と我慢する時期はありますが、技術は習得すれば一生ものです。将来の独立を考えている方などは早めに転職をして技術を学ぶ事が大事です。

 

 

 

 

 

 

 

業界の現状も知っていただきたいのですが、

 

理容師は離職率が高い職業の一つです

理容師美容師は離職率が高い職業です。理容業界15年なので、理由はよくわります。

 

  • ・拘束時間
  • ・給料面

 

大きい離職率の一つが拘束時間です。

理容師は理容室の営業時間以外に練習などをするため朝早く夜遅い職業なんです。特にアシスタント時代は練習をしないとお客様に接客できないし、カットやカラーパーマ、シャンプーなどの技術も提供できません。

理容師免許を持っていてもお客様にカットをするまでにはとても時間がかかる職業なんです。

サロンの中では師弟関係もあるので、師匠や店長、オーナーより早く帰るなどは昔は考えられませんでした。

うちのサロンは違いますよ。

 

 

 

給料面も理容師の離職率の高さの原因です。

理容師の平均給料は22万円ですがその拘束時間(労働時間)も長いので離職率が高いのです。この給料面もアシスタントからスタイリストになると一気に給料が上がり高収入になることが出来ます。

アシスタント時代にどれだけ頑張れるかが勝負といっていいです。

そのアシスタント時代に精神的に体力的に耐えられず離職してしまう理容師が多いのです。スタイリストになると業界はほぼ歩合で給料が上がりますので指名をもらって売れっ子になると年収1000万円の理容師も目指せる業界です。売れっ子になると給料以外にお客様に必要とされているやりがいも感じることが出来ます。お客様にあう最先端のデザインを考えリピーターになってもらえると理容師として最高の喜びです。

 

 

理容師に求められる人物像とスキルとは

理容師に求められる人物像はコツコツ努力が出来る人材です。理容師は技術職なので毎日自分の技術を磨かなければいけません。器用不器用はあまり関係なく、コツコツと自分の腕を磨ける自分に厳しい人間が一流の理容師として成功できるのです。理容師の資格をとってもすぐにお客様に技術が出来るわけではないので我慢強くアシスタント時代を頑張れる人が向いています。下積み時代はシャンプー練習や掃除など下回りの連続です。

決して面白いとは言えない仕事を頑張れるかでサロンの中の信頼度が変わってくるのです。

技術を学ぶだけではありません。

理容師は接客業です。

そう、コミュニケーション力も高めていかないといけません。お客様の要望は写真の髪型をコピーするような技術だけではなく、注文にない潜在的な悩みを解消してこそ満足度が上がるのです。

その潜在的な悩みは理容師のコミュニケーション力が大切になってきます。お客様の言葉や手の動き、ライフスタイルなどの情報から悩みを考え聞き出してそれに合った髪型の提案が出来るとリピート率がぐっと上がります。

人と接することがとても多い職場なので、人を喜ばせる、楽しませる、会話を楽しむなど接客が楽しめると理容師は天職だと思います。 12/10